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二人がしばらく黙ってスラム街を抜ける出口ため角を曲がると、出口の前に白い装甲で身を固め、赤いランプの目を光らせている機械人形が立ちはだかっていた。
「な、何だこれ……」
ラマレが二メートル以上あるかと思われる機械人形を見上げて呟いていた。
「あら、向こうから手を打たれたようね。」
横でキャリーがエメラルドグリーンの髪をいじりながら言う。
「ただでは通してくれそうにないわね。」
「何落ち着いてるんだよ。どうすんだよ?」
「もちろん、破壊して進むしかないでしょ。」
機械人形の様子を見ながららキャリーがナイフの柄を触る。
「ラマレ、アナタ何か武器は?」
「これと殺り合うのかよ。」
ラマレがうなだれる。
「死にたくなければね。」
「・・・銃、銃が少し、使える。」
「OK。」
キャリーがウィンクする。
「じゃぁ私が斬り込むから後ろから、サポートよろしく!」
と走ろうとしたキャリーが何か思い出すようにラマレを見た。
「あ、間違えて私を撃っちゃだめよ。」
「クソッ、やるしかないのか。」
「そう言うこと。」
キャリーがナイフを両手に握る。
「仕掛けるわッ!」
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