01

11/49
前へ
/70ページ
次へ
二人がしばらく黙ってスラム街を抜ける出口ため角を曲がると、出口の前に白い装甲で身を固め、赤いランプの目を光らせている機械人形が立ちはだかっていた。 「な、何だこれ……」 ラマレが二メートル以上あるかと思われる機械人形を見上げて呟いていた。 「あら、向こうから手を打たれたようね。」 横でキャリーがエメラルドグリーンの髪をいじりながら言う。 「ただでは通してくれそうにないわね。」 「何落ち着いてるんだよ。どうすんだよ?」 「もちろん、破壊して進むしかないでしょ。」 機械人形の様子を見ながららキャリーがナイフの柄を触る。 「ラマレ、アナタ何か武器は?」 「これと殺り合うのかよ。」 ラマレがうなだれる。 「死にたくなければね。」 「・・・銃、銃が少し、使える。」 「OK。」 キャリーがウィンクする。 「じゃぁ私が斬り込むから後ろから、サポートよろしく!」 と走ろうとしたキャリーが何か思い出すようにラマレを見た。 「あ、間違えて私を撃っちゃだめよ。」 「クソッ、やるしかないのか。」 「そう言うこと。」 キャリーがナイフを両手に握る。 「仕掛けるわッ!」
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加