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荒野のAREA06管理区…………… 「ここまでは追っ手に会わずに来られたわね。」 「でもどうすんだ?」 ラマレが街の入口でキャリーに尋ねる。 「本当に二人でエルシオンを潰すつもりなのか?」 「あら、私は一人でやるつもりだったけど?」 「クソッ、組織に敵対するってのがそもそも間違ってるんだよ。」 キャリーの澄まし顔を見て額を押さえる。 「そんなに組織と相手するのが嫌なら、大人しく組織に捕まって殺される?」 「・・・死ぬのは、ごめんだ。」 「なら、頑張って組織を潰さないとね。」 ガッツポーズを取るキャリー。 「頑張って出来るような事かよ……」 「まぁ、成るようにしか成らないわ。」 そう言いながらキャリーが自分のお腹を撫でた。 「ひとまず食事でもしてゆっくり考えましょう。」 「追われる身だってのに悠長にしていいのかよ!」 適度なツッコミをしながらキャリーをジト目で睨むラマレ。 「こういう時って、堂々としていれば結構気付かれないものよ。」 お腹から手を放し、レストランの看板が見えないか探す。 「それに組織はこういうちゃんとした街で、あんまり大きな事を起こさないの。」
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