新たな脅威

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レナンド社の起こした雷狼事件から一年、俺達、ブルーバード小隊の学生組は、大学生になっていた。 「起きてください、翔さん」 「うーん……あと一時間は寝れるはずだろ?」 「そんなわけありません。遅刻しますよ?」 「やっべ!!」 とベッドから勢いよく起きる俺、大宙翔は、こう見えて特務部隊、アークセラフィムの総監で、階級は異例の大将だ。 大将になるのはかなり難しい事だ。しかし、帝国戦争で、俺はエースキラーと、宇宙を救った英雄、という称号を与えられたため、異例の昇進をした。 元の階級は大佐だ。……それも異常?悪かったな。 異常でもう一つ、俺の目は両方紅だ。赤じゃない紅だ。ランスロットの稼動で、適性化のためにアイカラーが変わってしまった。しかも、俺だけ二段階目に入り、両目にだ。 「あ、翔くんおはよう!今日は珍しくお寝坊さんだね」 と俺に声をかけるのはピノン。ピノン・ウィザード・ジーナス。俺の彼女の一人だ。他には、前園未来、ニケア・アッシュフォード、藤原綾、新崎瑠那、永野桜夜、イクスピアリ・ラ・イーズ、と沢山いる。不謹慎?知るか。 「昨日まで会議と講義のダブルアタックだったからな」 と俺は言い欠伸をする。 会議の内容は、最近現れる謎の人型について、だ。 謎の人型については追って説明する。 「ああ、だから昨日も遅かったんだ」 「まあな」 「でも、今の私達ならどんな敵でも大丈夫だよね」 「さあな」 宇宙は広いからな。どんな強敵がいてもおかしくはない。 俺は何度かその感想を抱いた事がある。 (……なんでだ?嫌な予感がしてきたぞ) そして、俺の直感は正しい。 ……面倒事が、どうやら起こるようだ。
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