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「それって、一回も試合負けてねぇんだろ!?」
「噂より、なんか見た目弱そうじゃね?」
「ついに青学に来たのかよ!」
「こんな奴なら、俺、勝てそうだわ!」
まぁ、言いたい放題?
竜「コレ!静かに…「負けないよ?」
気がつくと、自分の口が動いていて、周りはシン…とする。
「…今、"勝てそうだ"って言った人…、オレ負ける自信ないですよ…?」
「なっ…!!」
周りの怪しい空気に、数秒してから私はやっとハッとした。
ヤバい…。
なんてこと言っちゃったの…私!
今、相手校の気分を損ねたら、試合どこじゃなくなる!!
「な、なーんちゃって…!
道場破りとか、言い方カッコイイですけど、オレ、あっちこっちで負けまくってるほど実力ないんで…!」
慌てて自分でおかしなフォローをする。
手遅れか…と、思ったが…
「なんだよ、負けてんのか!」
「やっぱり噂だったのかよー」
「たしかに、1試合も負けないなんて嘘に決まってるわな」
テニス部に笑いが起こり、私はこっそり、ホッと息を吐いた。
その姿を、見ていた人がいたなんて。
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