第1章『親子の別れ』

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ある年、光の国の王子と闇の国の王女はお互いに愛し合っていたしかし、昔からの掟により二人は愛し合えず、王から二人共城の地下の牢屋で考え直せと言われた。 牢屋に入れられて数日後のある晩の事光の国の王子氷翔[ひしょう]は真夜中に牢屋に近づく足音で目を覚ました。 『誰だ・・・こんな夜更けに?』 『ご無事でしたか?氷翔王子。』 ランプを片手に地下におりてきたのは王子の使い役のコサメと息子のコサザメだった。 『コサメか?』 『はい・・・。王子、私はあなたの恋をお助けにまいりました。』 コサメはそう言って鍵たばを取出し牢屋の鍵を開けた。 『いいのか?』 『私と今の妻ローザを巡り会わせて下さったのは王子のお力でもございましたから・・・次は私の番でございます。』 コサメはローザと言う城下町の武器屋の娘に惚れていたが王の命令によりローザは城下町を追い出されそうになった所を氷翔が王を説得し、ローザは町に残りコサメと恋に落ちコサザメを授かったがコサザメを産んだ時にローザは亡くなった。 『コサメ・・・すまない。』
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