第2夕刻

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他の星や建物と比べた時の違和感。 その光はゆっくり上下しながら、私の動きに付いて来ている。 キィ…ッ! 私は試しに自転車を停めてみた。 すると光も止まる。 だけど更なる違和感を覚えたのは、私が進むにつれ、その光が近付いて来ている事だ。 キィッ!! 「ハァ、ハァ、ハァ。」 息を切らせて自転車を停めた。 大きな綿菓子のような息が、何度も吐き出されては夜の暗さへと消えて行く。 そんな白い息の向こう…。 「何?あれ…。」 ブレーキを握る手に自然と力が入った。 目の前の上空に明らかに近付いて、その形がハッキリと見える赤い光が上下しながら浮かんでいる。 「…………妖精?…。」 第1印象は妖精その物、小さな人の形が赤く光りながら空中に漂っていた。 その背中には大きめの羽が2枚と、その下に小さめの羽が2枚。 クリオネを細くしたような形の物が、私を見下ろしている。
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