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てめぇだけは許さねぇ
ジリジリジリジリジリジリジリジリジリジリ…
目覚ましが鳴り響く中、少年は眠っていた。
ジリジリとうるさかったのか、慣れた手つきで目を閉じながら目覚ましを止めて寝返りをうってまた眠りについた。
トントントントン…
リズムよく階段を上ってくる音がする。その音はだんだんとこの部屋に近づいてくる。
「いい加減起きてよ!!!!!!いつまで寝てるつもり!?」
ドサドサと部屋に入ってきて、俺を起こしにきたコイツは妹の南萸(ナユ)。
こんな鬼みたいなヤツだけど、学校ではモテまくっている。
なにしろコイツはあっちではぶりっ子だからな。家ではまじうるせぇただのガキだ。
『んー…とっくに起きてるっつーの』
「はぁ!?何でもいいから早く下に降りてきてよね!!」
私は祥二(ショウジ)みたいに暇じゃないんだから、と言ってバタバタと慌ただしく部屋から出ていった。
「はぁ…だるい。」
眼鏡をかけて、ささっと制服に着替え、今日も変哲のない1日が始まる。
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