一夜 くろぅばぁりぃふ

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まだ不思議そうな顔をしている娘に対して、 「すまんね、あんまり知り合いに似ていたものだから。」 男はすまなそうに頭を掻きながら謝った。娘は、笑顔で首を振って女の方に顔を向けて、飲み物を注文した。 「クローバーリーフを。」 「かしこまりました。」 女は、さっきと変わらない流麗な身のこなしで、娘のクローバーリーフを作ってみせた。娘も、その美しさに見惚れながらも、グラスに口をつけた。
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