悪魔の棲む校舎

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翌日、彼女はいつもどうりに学校に来て、教室へ向かった。 教室の扉を開けるといつもと違う空気が流れていることに気づく。 中を見渡せば、彼女の方に冷たく痛い視線が飛んでくる そして、彼女の机には『死ね』という文字が。 帰ってやろうかとも思ったが、 そのまま席に向かい、座った。 コツっと頭に何かがあたった。 床に落ちたものを見ると、丸められた紙。 きっとその中には彼女に宛てた怨念が書かれていることが容易にわかる。 そして、何かを皮切りに罵声を浴びせられる 「死ね」 「学校来るな」 「なんで生きてるの?」 「マジきもい」 「死ねよな」 「臭いんですけどォ」 「マジどっかいけよ。」 言いようのない怒りに襲われた私は教室にいる奴らに吐き捨てた 「わかったよ!あんた等の要望どうりにしてやるよ!!」 そして教室を後にした。 私が出て行ったあとの教室には無様な高笑いが響いていた さすがの私でも身に覚えのないことであんなことになるのは 悔しく、憎らしく、無性に腹が立ち 行き場の失った感情は涙となって溢れ出した。 そして足は自然にあの校舎に向かっており 昨日返し忘れていた鍵で中に入った。 階段を上れば昨日と同じようにギシギシと軋む。 そして、2階の踊り場に着いたときだった。 廊下のほうから床の軋む音と共に足音が近づいてくる 驚きと恐怖とが混ざり合い、逃げ出したい衝動に駆られたが その場から足は動かず ただソレを待っているだけになっていた。 そして、その足音の方から声も聞こえてきた 「どうしてそんなに怖い顔してるの? 私もここの生徒だよ?」 ソレはとても可愛く鈴のような声の持ち主だった 振り返り姿を確認すれば、 そこには可愛らしい人形のような女の子がいた 「ねぇ私と遊ぼう? ずっと1人ぼっちで淋しかったんだ・・・・ 私と友達になってくれる?」 どういうわけか彼女の姿を見ると恐怖感は消えていた
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