悪魔の棲む校舎

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それは突然だった。 久しぶりに教室に行くと 突然誰かに引っ張られ、教室の中央あたりまで連れてこられた クラス中の奴らが私を取り囲み、 再び罵声を浴びせ始める 低レベルなイジメ。 なんと馬鹿馬鹿しい・・・ そのときの私はもう何も怖くなかった 由香がいてくれたから 由香さえ居れば私は他などどうでもよかった 由香が私のすべて。 孤独だった私を救ってくれた唯一の存在なのだから だか、今日は少し違っていた 明らかにソレはエスカレートしていた 私の鼓膜を素通りしない すべて留まって、 私の中をぐるぐると回り始める そして、クラスの男子が言い出した 「お前、何だよその目!! テメェなんていらねぇんだよ。あ・・・ 『この世に生まれてきてしまってすいませんでした。 私は要らない存在です』 って謝れよ。土下座でな」 などと高笑いし始めた それに便乗した奴らは「土下座」と繰り返し言い始める 何もしない私に痺れを切らしたのか 他の男子が私を取り押さえ 無理やり跪かせようとする 最後まで抵抗はしたが力負けし、 床に頭を擦りつかされていたときだった 騒ぎを嗅ぎ付けてきたであろう教師たちが入ってきて 私は解放された。 そのまま、私は教室を飛び出しあの校舎に向かった
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