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その頃、クラスのみんなは花梨を探していた。
ようやく自分たちがやっていた罪を認めたようだ。
そして、その中の誰かが言った
「そういえばあの子、よくあの校舎に行ってたよね」
「俺もよく見かけた」
「私の先輩があの校舎に入る1年生を良く見るって言ってたよ!」
「なら、そこじゃないのか。行こう!!」
そう言うとゾロゾロとあの校舎に駆け出した。
みんなは校舎内を1階からくまなく探し
4階の踊り場へとたどり着いた。
そして、そこには花梨の変わり果てた抜け殻(すがた)があった。
全員が全員、その周りを取り囲み唖然としている
そのとき、後方からミシッミシッと木の軋む音
そして、男子の小さな悲鳴。
ゴキッと骨の砕ける音、
それと共に肉塊と化した体が倒れる音。
全員の視線がそちらに向く
そこには、自分たちの目の前にいたはずの花梨。
姿は生前と何も変わらないが
彼女の身体を何かが取り巻いているという感じがする
重く冷たい空気が彼らの間を通り抜ける
そして、彼女は透き通るような声で笑った
「フフッ何?今更。
私を探しにでも来たって訳?
お気楽な人たちだねぇ・・・・
でも、ココでゲームオーバー。
コレが貴方達の選択ミスが犯した罰だよ
ねぇ由香。楽しいゲームを始めようか♪」
「うん、そうだね。花梨」
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