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「・・・何を?」
不安そうに俺を見上げる峰倉。
「倉田が言っていたことが本当なのか嘘なのか
俺にはわからないけど、
俺にも1つだけわかっていることがあるんだ」
一旦言葉を切る。
ちゃんと彼女と向き合い、
爆発しそうな心臓を押さえて、息を吸った
「俺も・・・いや、俺は峰倉が好きだ。
これだけは何も変わらない。俺の気持ちだ」
今、自分がどんな顔をしているのだろう
滑稽な顔をしているのだろうか
それとも無表情なのだろうか
だけど、この寒いはずの屋上にいるのに
寒いと思うどころか、熱いと感じてしまう
それくらい今身体に熱が纏わりついている
一息で言ってから彼女の顔を見れなくなってしまっていて
チラリと顔を覗いてみた。
そこには呆然と立ち尽くし、
赤い瞳からは大粒の雫が零れ落ちていた
それを見るや否や勝手に身体が動き
両の腕で彼女を抱きしめていた
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