3403人が本棚に入れています
本棚に追加
/159ページ
「でもさ、何かあってからじゃ遅いだろ?」
「何か?」
「もし鍋が落ちてきて怪我したりとかさ」
「……」
それはそうだけれど、そんなことまで想定して呼ばなければならないなら、いつも「れーんー」と呼んでしまう気がする。
「危なそうなときは呼ぶね」
「本当にそうしてくれよ」
「うん」
ほっとしながら頷いた蓮だけれど。
「紗羽はしっかりしてそうでちょっと抜けてるんだよなぁ」
「な……っ」
確かに自分でもそうだとは思うけれど、今だって実際そうだったんだけれど。
それでもそう言われてしまうと面白くないのも事実で。
つい唇を尖らせてしまった。
最初のコメントを投稿しよう!