お預けなんて言葉は知らない

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「れーんー」 「何?」 「ちょっと助けてっ」 あたしの声に、リビングにいた蓮は慌ててやってきた。 「ちょっ、何やってんだよ!」 「お鍋を出そうとしただけだったんだけど」 キッチンでお昼御飯を作ろうと上の棚から鍋を出そうとしたら、目的の鍋を引っ張ったと同時に隣に置いてあった鍋の取っ手が引っ掛かってしまって、一緒に落ちてきそうになってしまったのだ。 背伸びをして二つの鍋を押さえているだけでいっぱいいっぱいで。 蓮に助けを求めた。
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