プロローグ

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私は心の底から宇宙人や未来人や幽霊や妖怪や超能力者や悪の組織が目の前にふらりと出できてくれることをのぞんでいたのだ。 私が朝目覚めて夜眠るまでのこのフツーな世界に比べて、アニメ的特撮的マンガ的物語の中に描かれる世界の、なんと魅力的なことだろう。 私もこんな世界に生まれたかった! 地球を侵略しに来た宇宙人と戦ったり、レーザー銃片手に歴史の改変を計る未来人を知恵と勇気で撃退したり、悪霊や妖怪を呪文一発で片づけたり、秘密組織の超能力者とサイキックバトルを繰り広げたり、つまりそんなことをしたかった! いや待て冷静になりなさい私、仮に宇宙人や(ry が襲撃してきたとしても私自身には何の特殊能力もなく太刀打ちできるはずがない。ってことで私は考えたね。 ある日突然謎の転校生が私のクラスにやって来て、その人が実は宇宙人とか未来人とかまぁそんな感じて得体の知れない力なんかを持ってたりして、でもって悪い奴らなんかと戦っていたりして、私もその戦いに巻き込まれたりすることになればいいじゃん。メインで戦うのはそいつ。私はフォロー役。脇役キャラ。おお素晴らしい、頭いーな私。 か、あるいはこう。やっぱりある日突然私は不思議な能力に目覚めるのだ。
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