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「あー重って…。」
両手には大きなコンビニ袋二つ。
中身は四~五日分の食材だ。
「安いからって買い過ぎた…。」
でも、こんなに見えて五千五百円以内には収めたんだ、褒めてほしい。
少しフラつきながら歩いていて…足元を見る余裕なんてなかった。
ブチョ!!!
「……は?」
なにかを、踏んだ。
次の瞬間には、今までに感じた事のない浮遊感…。
廻るし階の中に…端の方に見えたのは意味が全く分からない…。
‘バナナの皮’、だった。
――――――
―――
「いたた…あーもー最悪…。」
さっき感じた浮遊感はすっ転ぶ寸前だったらしい。
頭を少し打ったが、自分の注意深さの無さに恥ずかしくなった。
あんな転び方したなんて…恥ずかしい…。
(転んだ瞬間をあたしが見た訳じゃないけど)
でも良かった、今日卵買わねぇで…。
今日買ってたらいくつお陀仏になっちまうかわかったもんじゃねぇよ。
「あ…?」
あんな所に、喫茶店にあったっけ?
目に入ったのは今まで見た事のない喫茶店が。
他にも標識が、道路が増えてたり、歩道が出来てたり。
………数秒の間に何があったのか…。
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