315人が本棚に入れています
本棚に追加
「ま、いっか。」
考える事は好きじゃない。
さっさと帰って晩飯作ろっと。
「……ん?」
ふと目に付いたのは一人でブランコに乗ってる…男の子。
四、五歳ぐらいだろうか。
「もう四時なのに…。」
一人でこんな時間にいるって事は何かあったんだろうか。
愛華と同じような年齢の子は放っておけなくて…。
「これいるか?」
イチゴミルク味のアメをヒラヒラさせながら声を掛けた。
「…知らない人から貰っちゃいけないって、お母さんが言ってたもん。」
「そりゃそうだな。」
あたし一応学生服着てんだけどなーと思いながら隣のブランコに腰を下ろした。
アメはポケットの中にしまった。
「腹減ったなー。」
「………。」
「今日の晩飯、なんだろうなー。」
「今日面白そうな番組あったんだぜ。
知ってたか?」
「………。」
「あ、でも今日中にやらねぇといけねぇもんがあったんだった。」
あの資料の山、USBの中に入れねぇとなー」
前の事件の報告書にも手ぇ付けてねぇし。
「うわ…思い出さなきゃ良かったぜ…。」
あれ…片付けるのに骨が折れそうだぜ…。
.
最初のコメントを投稿しよう!