10年

4/13
前へ
/39ページ
次へ
嫌な事を思い出し少しだけブルーになるが別に今は関係ない。 「そういえばあたしにもアンタと同じぐらいの妹がいるんだけどよー。」 「………。」 「その妹がめっちゃ可愛くて…。」 「妹の話なんかするな!!」 男の子はブランコから飛び降りあたしを威勢よく睨んだ。 「おれに!!妹の話をするな!!」 「なんでだ?あたしの妹の話だぜ? アンタの妹の話をしてるわけじゃねぇんだよ。」 「それでもするな!!」 「……。」 妹…、か…。 「威勢の良い奴は嫌いじゃねぇよ。 でもな…。」 あたしもブランコから降り男の子の手を握った。 「誰彼かまわずんな態度取っちまってたら、面倒な事に巻き込まれるぞ。」 「……アンタには、関係無い。」 「確かにな…でも…。」 ‘放っておけねぇんだよ’ あたしがそう言った瞬間…男の子はどばばばば―――!!と、涙を流した。 「!!?」 「うわ―――ん!!」 「お…おい!?」 「うぎゃ―――ん!!」 「どんな泣き声だよ!? あ―――!!」 あたしは頭をボリボリかくと男の子を抱き締めた。 .
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

315人が本棚に入れています
本棚に追加