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「たま、今日は一緒に出掛けようか。」
「にゃー。」
こんにちは、私の名前はたま。
少し前まではノラ猫だったんだけど湊兄が私の事を拾ってくれたんだ。
湊兄は優しくて温かくて大好きなの。
夜は怖くて一人で眠れないから一緒に寝てくれるんだ。
私は出掛けるのが嬉しくて肩に飛び乗る。
今日はどこに行くのかな?
海も行きたいし公園に行くのも楽しいな。
「今日は久々に倉庫に行こうか。」
湊兄が言う倉庫。
いつも楽しそうな顔で家を出て、笑顔を浮かべて帰って来る倉庫。
私も今まで何回か言った事があるけど、男の人が沢山いて皆笑ってたんだ。
湊兄があそこで何やってるかよく分からないけど、私はあそこが好き。
だって皆私ににぼしくれたりお菓子をくれるんだもん。
湊兄はバイクのキーを持って家を出る。
私、湊兄が運転するバイクも好き。
身体に当たる風が気持ちよくてまるで飛んでるように思えるんだ。
バイクで肩に乗るのは前に危ないよ、と言われたので膝に乗って丸まる。
ここは私の、特等席なんだ。
「じゃ、行くよたま。」
「にゃー。」
ちゃんと私の返事を聞いてからバイクを進めてくれた。
そんな優しい所も大好き。
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