316人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
―――
「そうだ!!お母さんに紹介したい人がいるんだ!!」
「紹介したい人?」
「うん!!世界一強くてお母さんみたいに可愛くて綺麗で…とにかくお母さんにそっくりなんだ!!」
「あたしに…?」
「おれを助けてくれたんだ!!」
「その人、どこにいるの?」
「え?あそこに…。」
渉が後ろを、ブランコの方を見たが誰一人いなかった。
持っていた荷物さえも消えている。
「―――その人…どんな格好してた?」
「え?えーと…。
黒くて髪が長くて綺麗で…。」
お母さんは、少し考え込んだようなそぶりを見せる。
「お母さんとそっくりな顔だった!!」
「…そう…。」
少し嬉しいような、今まで見たようなことがない顔を見せた。
「…渉…仲直りの印に、渉の大好きなハンバーグにしようか!」
「ホント!?」
「よし!!買い物行こう?」
「うん!!お母さん大好き!!」
「あたしも渉が大好きだ。」
――――――
―――
「ん…?」
ここ…。
「あたし…今まで何やってたんだっけ…?」
.
最初のコメントを投稿しよう!