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ある日の夜中の事、あたしは全速力でコンビニに向かっていた。
実は愛華が急に高熱を出してしまった。
晩飯食った時は普段通りに見えたが…もしかしたら我慢してたのかもしれない。
愛華はもう…自分を抑える事を覚えてしまったから。
「~~っつ!!あたしの馬鹿!!」
愛華体調悪いのに無理させて…姉失格じゃねぇか!!
あたしは一番近いコンビニに駆け込もうとしたが…。
「コンビニって24時間営業じゃねぇの!!?」
なぜかいつもは煌々と光っているはずの光が無い。
「ふざけんな!!」
夜中にも関わらず大声を出しながら悪態をつくとまた近くのコンビニを目指して走り出した。
とにかく今は一分一秒も惜しい、早く家に買い物済ましていかねぇと…!!
明日は朝一で病院に連れて行く予定だ。
「はぁ…はぁ…。」
冬の冷たい空気が肺の中一杯に入って少し苦しい。
吐き出された息が白くなって、たった今自分がスェットだけで飛び出して来た事に気付いた。
でも…走って火照った体には少し調度いい…訳もなく。
「寒!!」
いつまでも外にいればあたしが風邪をひく。
中に入れば外より温かい店内と気怠そうにレジにいる男性店員。
客は二、三人いるようだ。
あたしはポカリと冷えピタ、喉越しのいいゼリーなど…手当たり次第に籠の中に放りこんで行く。
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