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肩掛け鞄からもう一つケーキの入った箱を出し机に置く
「普段のお礼!!みんなで食べてね!!」
そう言えば下っ端のみんなは目をキラキラ輝かせながらありがとうございます!!と元気よく…。
ケーキの争奪戦が始まった。
…これ、三個だけじゃ足りなかった、やっぱり。
家の中で一番デカい器で焼いたけど…絶対足りない。
※十号(三十センチ)
「幹部室、行こうぜ。」
「…そだね。」
この争奪戦でけが人が出ない事を祈りながら幹部室の階段を上がり扉を開ける。
そこには…みんなに温かいコーヒーを配っているチビと、パソコンでなにかをやっている湊。
一人でバイク雑誌を呼んでいる雅に爆睡している晃がいた。
「愛ちゃん、今日はどうしたの?朝一緒に晃と学校来たんでしょ?」
「あー色々忘れ物してて。」
バレンタインと言う存在を。
「さぼりか?サボりなのか?」
「雅と一緒にしないで。」
「どういう意味だコラ。」
「はい湊、いつもありがとう。」
「あぁ、そうか、今日はバレンタインだもんね。」
雅を完全無視し湊にチョコチップクッキーの入った袋を渡す。
「ありがとう。」
「いえいえ。」
柔らかい笑みで袋を受け取ってくれた。
「はいはーい!!次オレな!!」
「次、チビ。」
「え、俺ですか!!?いいんですか貰って!!」
「当たり前じゃん、あたしチビにもたくさんお世話になってるし。」
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