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古菲に買って貰った肉まんを机の上でパクつきながら、教壇に立つ少年にジト目を向ける。
なよなよした貧弱そうな少年だ。
見た目は10才前後といったところだろうか。
それにしても、仕草の1つ1つが癇に障る。
鼻を噛み千切ってやりたい気分だ。
しかし、そんな暴挙をして古菲に迷惑をかけるわけにもいかない。
取り敢えず、無心に肉まんへとかぶりつく事でやり場のない気持ちを誤魔化しながら、あわあわと慌てふためく……ネギ?…とかいう教師から視線を外す。
自分の顔ほどもある大きな肉まんを食べ尽くすと、げぷっと口から空気が漏れた。
机の上で仰向けに寝転がり、膨れた腹を撫でくり回すとあくびを1つ。
食うと眠くなるのは自然の摂理。
抗いようのない絶対的な法則。
と、いう訳で素直に寝ることにしよう。
おやすみ。
と、いつものように心の中で古菲に挨拶をし、眠りについた。
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