ヒメガミとblackbox

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錦「って、別に貴方が脅威になるわけありませんから大丈夫でしょう。そこまでヤバイことは言ってませんし」 歩「…美里のことを言った時点でアウトです。帰ってください。いっそ地獄へどうぞ」 美里というのはblack box…黒の箱と呼ばれている姫神のヨリシロ、つまり僕を守るための組織の通称です。 正式名は長すぎて覚えていませんが。 三「何気に失礼だな…。香川がどうかしたか?」 歩「どうもなにも…って、美里を知ってるんですか!?」 美里は僕が名前で呼べる、家族とも言える数少ない友人だが、普段は本家の屋敷の神社にいる。 錦「知らないんですか?1年のAクラスにいますよ。…まぁ、めったに会えませんが」 Aクラスと言ったら… 歩「同じクラスじゃないですか!」 転校してきてからのこの2週間、美里らしきひとにあった覚えがありません。 しかも美里は生物学上、女性に分類されるはずです。 そう告げると、 錦「なにいってるんですか。『はず』ではなく美里様はれっきとした…」 ?「なんや?俺は化け物かいな」 上から落ちてきた声に顔をあげると、紫の髪と右目尻のホクロが印象的な青年が木に座っていた。
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