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歩「て…手を、離してください」
相「嫌。…ナルとセナはここから出てな」
仕方ないかー。と、声を合わせて出ていく双子を見送って、相澤さんが口を開く。
相「俺は、あの事件を知ってるよ。姫が何をされたのかも、ね」
耳元で、真面目な声音でいう相澤さんは、本当に何もかも知っているようだった。
仕方ない…ですよね。
歩「…僕は、どうなっても構いませんよ」
完全に拒絶した肩の力を少しずつ抜いていく。
目を閉じると、"あの事件"のときにされた様に、相澤さんの手が服の上をさわる。
あぁ……また、こうなってしまうんですね。
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