ストレンジャーと魔法の国

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タクト:…あ、アリッサ。ちょっと教員室行ってくる。悪いけど留守番って言うかお守り頼むわ。 アリッサ:お守りって…同い年と年上ですよね? タクト:いや、精神年齢はお前がこの中で一番上だから。五分もしないで戻ってくるから特に問題はないと思うんだけど…火と木だからなぁ… アリッサ:喧嘩したらよく燃えますね… タクト:頼むわ。ボーデン。 アリッサ:手に終えなくなったらジグラスに頼みますからね… シリウス:…だから!オレは、魔法使いじゃなくて法騎士になりたいんです! ソレル:でも後継名もらってるじゃん。君は。家を継がなきゃらないじゃん。 シリウス:…家を継ぐには魔法使いじゃなくても…! ラサラス:火の名門が何を言ってるんだ。お前は。あと、ソレルはちょっと黙っとけ。 ソレル:…はーい。 ラサラス:お前に覚悟があるなら剣術を教えてやらないでもない。刀剣鍛冶が剣術を極める理由はわかるよな。 シリウス:己が作ったものの特性を知らなければならないから? ラサラス:命を奪うものを作っているということを自覚するためだ。法騎士は軍人と違うが、守るために人の命を奪わなきゃならないんだ。その覚悟はあるのか? シリウス:それ、オレを助けてくれた法騎士さんにも言われたよ。兄様にも姉様にも言われた。覚悟はあるの?って。覚悟はできてないかもしれない。だけど守りたいものがあるんだ。 ラサラス:…まぁ、いい。泣き言を行ったらすぐにやめるからな。 シリウス:ラサラスさん…よろしくお願いします! ソレル:なーんかなー… アリッサ:…なんかありました? ソレル:世界には鬱屈とした気持ちを抱えてる人間もいるのを忘れてるよね。マイナスにプラスを足してもかけてもマイナスのままなんだぜー。 アリッサ:ヒーラーのとこいきます? ソレル:いや、こんな自分がきらいじゃないんだよ。ただ、こうあるべきってキラキラしてる人間がただちょっと苦手なだけ。 アリッサ:屈折してますねー… ソレル:いいじゃない。光が屈折しないとダメなものもあるよ。
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