否決、遠慮します。

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一波乱はあったものの裕也の頑張りにより話の流れは戻り、新たな意見も出なかった為クラスの出し物はコンセプトカフェに。 そして、コンセプトはお茶会のシーンがあるという事で話題に上がっていた不思議の国のアリスに決定したようだ。 ……つまり、主人公役は女装確定なのだがアレは気付いてはいないんだろうな、きっと。 クラス委員の手により黒板へとタイトルが書かれた後、クラスメイトが上げていく役柄が次々と書き込まれていく。 そんな中、並ぶ役柄に疑問を持ち隣の裕也に聞いてみた。 「ねぇ、裕也。鏡の方も混ざってるけどいいの?」 「へ?」 少し間抜けな顔になった裕也に、重ねて告げるのは記憶に残る本の内容。 「ハンプティ・ダンプティや物言う花は続編の鏡の国のアリスの方で出てくるキャラクターだよ」 「続編?って、え、そーなの?」 近くの席のクラスメイトにも聞こえていたのか、戸惑いの声が他からもしていた。 「うん、本ではそう」 「あー……んじゃ、透が有名所あげてみてくれる?」 視線を一瞬前に、つまりはクラス委員に向けた後、改めて俺に向けた裕也に促され、記憶から抜粋していく。
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