プロローグ

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「………はぁ」 目の前の無駄に豪華な門にため息しか漏れない。 俺は藍住 透-アイズミ トオル-、見た目はどこにでもいる平凡な男子高生。 そんな俺は今、明らか不釣り合いな場所に立ち尽くしている。 一週間前までの日々は、一身上の都合により変化してしまった。 そのせいでここ、堂島学園に来るはめになったのだが… (予想通りすぎ…) 門からしてわかるようにここは、学費的に金持ちしかいない学園で、一般人な自分が編入出来る所ではない。 それでも、編入できたのは人より頭の出来が良く、ここに゙特待生制度゙があるせいだった。 「食費支給、授業料・寮費免除、うますぎる話だが…藁にもすがる立場な自分が辛い。」 ため息を吐きつつ、門の端にある守衛室に向かう。 金持ち校なだけあって、セキュリティが掛かっているのが予想出来、乗り越えるなんて馬鹿な真似はしない。 目立つ事は、無難に避けておくべきだから。
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