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斎藤君が、俺に気づき見つめてきた。
見つめ返す俺。
「もしかして、俺と相部屋になるっていう転校生?」
確か勇さんがそう言っていたので、頷く。
「俺、斎藤 祐也-サイトウ ユウヤ-。庶民出身の特待生だから、君と一緒だよ。」
仲良くやろうな、と差し出された手を握ろうとしたー…が、斎藤君の手が叩き落とされた。
「透は俺のだ。」
擬音で言うなら゙ぎゅぅ゙っと。
誠一郎さんに痛いほどに抱きしめられた。
それを呆然と見る斎藤君、かと思えば。
「ktkr!平凡受けか?!しかも名前呼びとか!GJ転校生!!もっとヤれ!!」
不思議な事を言い出した。
「えーと…、藍住 透デス。」
無理矢理、誠一郎さんを剥がして自己紹介。
前途多難な初対面な気がした。
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