再会、遠慮します。

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「青柳君、わざわざすまなかったね。後は大丈夫だから戻っていいよ。」 高級感溢れるマボガニー材で出来た机と、座り心地のよさそうな椅子に掛けている年嵩の男性が言った。 この人が゙理事長゙ 逆光であまり顔が見えないが、身体つきはがっしりしている。 「では、失礼します。藍住君またね。」 軽く手を振り、副会長は部屋から出て行く。 ゙まだなどあっては困るので黙って見送った。 俺は、いつバレるかなんて考えたくないんだ。 扉が音を立て閉まり、理事長に座るよう勧められた。 ほどよいスプリング、肌触りのよい革製のソファに身体を預ける。 そして、ようやぐ理事長゙が正面に来た。 (…え……と、勇-イサオ-さんだよな?) 無表情のまま、呆然としてしまう。 副会長だけでなく、二度目の再会に心底驚く。 「ハハハ、びっくりしたかい?アイ君」 だが、副会長と違いこちらば俺゙を知っている人。 「……理事長、゙藍住゙です。」 『君の為に、ボトルキープしようじゃないか!』 綺麗に整えられた髭、年を感じさせない身体。 魅惑的な笑みで、グラスを揺らす。 『…私の為? マスター、勇さんがドンペリ入れてくれるんですって』 『おっと、せめて僕が飲める奴にしておくれ。』 なんて、冗談を言ったのはつい二週間前だ。
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