再会、遠慮します。

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「では、藍住君。ようこそ、堂島学園へ」 差し出された手、その手を握れば引き寄せられた。 ソファから身体が浮き、俺は机の上に身体を乗り上げる。 「理事長、何をされているのでしょう?」 冷静に何事でもないように、目の前に迫る顔に言う。 「さすが藍住君、これくらいでは動揺しないか。」 諦めたように、手を離され元のように座る。 「覚えているのは判っているが、理事長ではなく堂島 勇-ドウジマ イサオ-いつも通り゙勇さん゙がいいな。」 「………全く、勇さん相手じゃやり辛い。」 ため息を吐き、天井を見上げる。 ゙俺゙の事を知らない副会長ならまだ良かった。 だが、この人相手では… 「僕は、知っていて助かったけどね。」 音を立てて、机に散らばった書類に目を向ける。 俺の入学書類や試験の答案用紙だろう。 「藍住君、話して貰っていいかな?…一週間前に何が起きたのかを。」
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