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そう、何もかも一週間前に起きたあの出来事のせい。
一身上の都合という理由で、今まではなんとかなったが、目の前の彼にはそれは通じない。
起きた場所がバイト先で、゙eyes゙が゙俺゙だと知っているから。
『bar.モザイク』そこで、副会長や勇さんと知り合った。
だが、俺はそこで女の格好で働いていた。
だから副会長ば俺゙には、気づかなかった。
女の格好をしていた理由は、簡単明白。
『bar.モザイク』のマスターに、秘密にするよう言われた。
理由は多々あるが、一番は俺が゙eyes゙だから。
黒髪の長いポニーテール、白のワイシャツに黒ベスト、ネクタイは赤、ギャルソンエプソンを腰に巻き、黒のスラックスに黒の革靴。
あとは、眼鏡とカラーコンタクト。
化粧は、準備期間中に叩き込まれた。
女性が、準備に時間がかかる理由を否応なしに理解した期間だ。
『透君、化けたね!』
金の短髪にノンフレーム眼鏡、笑顔が似合うマスター。
『はぁ…。』
『接客中の言葉は丁寧に。あと、情報取引は奥のテーブルでしているから近寄らないようにね。』
笑って言われたが、身を引き締めた暑い夏の日。
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