悪夢

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「――っ!」 ガバっと、飛び起きた。 ラジオの音が聞こえる。 見ると、愛用のラジカセが頭元で鳴っていた。ここは… 「はぁ…」 自分の部屋。 読みかけの本が枕になっていたことから、どうやら俺は読書中にラジオをつけっぱなしにしたまま寝てしまったようだ。 何だかやけに雑音がひどい。置場所が悪いのか、はたまた俺の居所が悪いのか… うるさいので、とりあえずスイッチを切る。 んで。 「何で俺は飛び起きたんだ?」 うーんとひと唸り。 恐らくは"悪夢"というものを見てなんだろうが、内容が全く思い出せない。 俺は、あまり夢を見ないタチだ。だからたまに見る夢は、どんな些細な内容でも覚えている。…はずなんだが。
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