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ゆっくり扉が開いていくと同時に俺の目も見開いていく。
転校生は黒髪ロングで赤い瞳をしている、あの中二病だった。
「な!ちょっ…はっ!?」
無意識のうちに立ち上がり、言葉になっていない言葉を発していた。
ななななななっなんで中二病がっ
「初めまして。私は寒川 新の双子の妹の寒川 律です。よろしくおねがいします」
「う、嘘だろぉおおおおおおおおおおおお」
「おい、どういうことか説明してもらおうか」
今は昼休み。俺と律は俺の机で弁当を食べている。
食べたくて一緒食べているのではない。こいつが俺の聖書(エロ本)を人質に脅してきたのだ。
「説明って?」
卵焼きを頬張りながら可愛く聞き返して来るが俺は惑わされない。
「とぼけんな!」
「もうっ怖いな。ちゃんとわかってるよ。私は新のお父さんから派遣されたの。新を守り、強くさせるために。妹というなはそれをカモフラージュさせるための手段」
派遣?守る?強くする?……何言ってんだ中二病。
「あのな、中二病」
「中二病ではなく律!」
「どんな妄想してるか知らないが、一切俺に関わらないでくれ。そして俺は、お前のような中二病を死んでも妹なんて認めない!」
箸の先をビシッと律に向ける
「お前じゃなくて律だって!あと、行儀が悪いから箸を降ろして?お兄ちゃん」
笑顔で言ったって認めない!
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