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「そんなことより、お兄ちゃん」
「お兄ちゃん言うな」
「幹tじゃなくて、お父さんから貰った物ない?」
親父から?…あれか?
耳に付けていた十字架のピアスを外し、机に置く。
「3ヶ月前に一度親父が帰ってきてそれを俺に渡して行ったんだ。何か、四六時中身につけてろとか言ってたな」
律はピアスを手の平に乗っけてじっくり見る。
「すごい。たった3ヶ月でこんなに溜まってる。私なんて1年もかかったのに。これなら…」
はぁ…まだ中二病発動してんのかよ。
「おい中二病。もうそろ返して」
「これから中二病じゃなくてちゃ~んと律って呼んでくれたら返してあげる」
「じゃ、いらないわ」
「……ここにいる人達にこのエロ本、見てもらおうかな~これがお兄ちゃんの趣味ですって言いながら」
チラ見せで俺の聖書を見せてくる。
「わかったっわかったから!だからそれだけは勘弁っ」
「わかればよろしい。てかさ、お兄ちゃんってこんな人が好みなのか~」
「お前に関係ないだろ」
「だって、男の人は大抵ボッキュッボン好きでしょ?でもお兄ちゃんは「だぁあああああああ」」
聖書を奪い取ろうとするが、失敗に終わる。
律は楽しげに笑って聖書をしまい、ピアスを返してきた。
「…聖書も返し「いや」…」
こいつシメる。
律に喧嘩を吹っかけよう立ち上がると、誰かが背後から抱き着いてきた。
「うわっ」
「あ~らた」
「智弘?」
こいつ、こんなことするキャラじゃないのに…ってか、男が男に抱き着かれてるってキモイ状況じゃないか?
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