ふたりの宝物

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夕方、ユウくんとお母さんが帰ってきた。 ぼくは壊れた船を持って、玄関で待っていた。 ユウくんはビックリして叫んだ。 「あっ!ぼくの船!!」 やっぱりユウくんは、悲しそうな顔をしていた。 「ポポがやったの?」 ぼくは下を向いていた。 ごめんね。 壊すつもりじゃ、なかったんだ。 そこに、お母さんが来て言った。 「きっと、ポポも遊びたかったのね。だからユウ、許してあげましょうね」 ユウくんはぼくの顔を見た。 まだ悲しそうだったけど、怒ってはいなかった。 「そっか。ポポもこれで、あそびたかったんだね」 ユウくんは頭を撫でて、ぼくを許してくれた。
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