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平日、学校へ行くのに僕が歩いていると、弱い風が吹いた。
僕がいつも通っている通学路は、途中に綺麗な桜の木々が並んでいる。
その弱い風は、一つ一つの木々を撫でていくように花びらを舞い上がらせていく。
僕はおもむろに手を伸ばし、手を広げてもう一度その手を握った。
(一枚でも花びらが手のなかにあったら、良いことが起きる。)
僕は若干緊張しながら、ゆっくりと手を広げた。
無かった。
「はぁ・・・」
思わずため息をついてしまう。
僕は今までこれが成功したことは無い。
子供の頃からやっているが、いつも握った手にはなにも無かった。
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