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納得する保護者は一人も居なかった
しかし、他に受け入れてくれる学校も無かったのでやむを得なかった
「教師生命の終わり? そんな日は来ないと思いますがね? さて、次の説明に移りたいと思います。」
10分間に及ぶ説明会が終わり、保護者と共に教室へ向かう
「皆さん、足下に注意してくださいね? 老朽化が激しい建物ですので。」
保護者に注意を促しながら、歩みを進めていく
「此処が彼等の教室です。」
ドアノブ付きの扉を開けると、10名の生徒が席に座っている
「はい、西園寺先生に交替。皆、校長の指示に従って高校生活をエンジョイして頂戴ね♪」
相変わらずのオカマ口調は直っておらず、保護者も退いていた
「何あの喋り方? あの人オカマ?」
保護者からの門脇に対するバッシング
西園寺の横で舌を出す本人は自覚がなかった
「門脇先生は、以前オカマのバーテンをやっていたんです。その時の癖がまだ抜けてないようですが、この学校は皆さんに説明した通り『はみ出し者が通う学校』。この俺も、他の先生もな。」
「そういう事だから、皆仲良くね?」
生徒達がシラケる中、一人はしゃいでいた
「さて、今から簡単に自己紹介をしてもらおう。」
簡単な自己紹介が行われ、これからのこの学校での生活を話はじめた
「聞きたい事はないか?」
保護者の一人が手を挙げた
「あの…修学旅行とかもそうですが、授業参観日とかあるんでしょうか?」
「授業参観日、ですか。その日程は決めてはいませんが、お望みとあらば採り入れたいと思います。修学旅行に関してですが、今のところ予定はありません。」
「そうですか。」
残念そうに顔を下に向ける保護者
「そんなもん要らねえよ!」
声を立てたのは青木裕也だった
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