前へ……――。

15/26
前へ
/231ページ
次へ
「実はね、幼いキミと初めて会った日の映像が残ってるんだ」 「あ、なるほど。 だから『会える』んだ」 「うん。 じゃあ、行こうか」 「へ?」 行く、って……いったいどこへ? 「あの、浩介さん? どこへ行くんですか?」 「キミの家」 「……え、私の家ですか!?」 「うん。 ディスクがあるのはキミの家だから、向こうで見ようと思ってね」 ……私の家に、ディスクが……? じゃあ私は、それを知らずに10年以上あの家で暮らしていたってこと? 「とりあえず、向こうに行って話そうか。 明日も学校だし、あまり遅くなるとまずいからね」 「あっ、はい……!!」 頭の中は、まだ混乱してるけど……それでも私は、浩介さんと一緒に歩き出した。
/231ページ

最初のコメントを投稿しよう!

649人が本棚に入れています
本棚に追加