お互いの気持ちっ!恋と恐怖はどちらが勝つか…

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あれから宇佐美さんとはほとんど口を利いてない… お互いに避け合うような状態だ… もう一週間とちょっとだ… 凪や庭園さんからは喧嘩でもしたの?と問われる始末… 喧嘩ならまだよかった… 今の俺は謝ることさえできないんだから… あの日はごめんなんて…そんな野暮で馬鹿なこと言えるわけがない 宇佐美さんにあの日と同じ覚悟を俺に見せてくれと言っているようなものだ… 二人はだんだんそれを察してかあまり俺たちを一緒にいさせようみたいなことをしなくなった 学校生活がいきなり面白くなくなった… あぁ…やっぱり俺にとって宇佐美さんは安心できる存在だったんだ… だってこんなにも学校がつまらなくなるなんて… そんなことを思う自分が気持ち悪い… 最低だ… 今はちょうど昼休み 屋上で凪と二人で食事中… 俺がこんな風になってから凪は庭園さんとは食事はせず俺のそばにいてくれている 弁当は相変わらず庭園さんの手作りだけど… 周りにも迷惑をかけてしまっている… 自分で自分が嫌になるよ…本当に 「お前さぁ…もう今日で10日ぐらいだぞ?」 「……え?」 「宇佐美さんと話してないの」 「…………」 「いい加減何があったか教えてくれてもいいんじゃないか?」 10日か… そんな日が経ってたのか… できることなら… 仲直り…したいなぁ でも… 「何ウジウジしてんだ?ほら、何があったかゲロってみ?」 わざと戯けた調子で言ってくる そういうところの空気の読み方が上手いのが凪だ 俺はおとなしく何があったかを語ることにした
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