お互いの気持ちっ!恋と恐怖はどちらが勝つか…

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千代視点…… 「それで~、京くんと喧嘩したわけだ~」 「喧嘩ならまだいいよ……私完全に拒絶されちゃったもん…」 そういった瞬間に視界がぼやける… 「あ~、ほら、また泣いてる……泣き止みなさいって~」 有栖がハンカチを渡してくれる 「……ありがと」グスッ もらったハンカチで涙を拭く 「落ち着いた?」 「…………少し…」 「まぁ、悲しかっただろうね~話を聞く限りだと結構強く突き放された感じだよね~」 「うぅ…そんなハッキリ言わなくても…」 「いきなり告白するから驚いたんだよ…きっと」 「そ、その件に関しては有栖だってそうじゃない!」 なんか自分のやってることを棚に上げて冷静に私のことを分析してきたので腹が立って少し声を怖くした が、有栖はそんなのもろともせず… 「だって凪は告白になんて慣れてるけど、京くんは違うじゃん」 「う!」 た、確かに… あんなに人を拒んで生きてきた子にいきなり告白なんてしたらそりゃあ… 結果なんて簡単に想像できたじゃない… ああああ…私…馬鹿すぎる…… 後悔先に立たず、後の祭り とはまさにこのこと 「あ、有栖ー、ど、どうしよう」 「千代…また泣いてるよ、涙拭いて…」 「私もう嫌われちゃったかもしれない…」 「はぁ、そんなことないから…きっと」 「で、でも…でも」 「じゃあ…千代はいったいどうしたいの?」 「…………え?」 どうしたいって?それは… 「き、京太くんと付き合って…ずっと隣にいたい…」 「でしょ~?だったらやることは1つなんじゃないの~?」 「……え?」 「拒絶されても何されても告白し続ける」 「えぇぇぇ!?」 そ、それは… 「できないの?」 「だ、だって…こいつしつこい奴だなとか思われたら嫌だし…」 「じゃあ…一回で千代は諦められるの?」 「…………」 「もし他の女の子が京くんの隣にいても諦められる?」 「京太くんが決めたことなら…」 「もし私だったら嫌だけどな~」 そ、そりゃあ私だって嫌だけど… 「しっかり告白の返事…聞いて来なさいよ…」 「……うぅー」 「拒絶されても聞く!何が何でも京くんの気持ちを聞くの!それしか方法ないよ?」 「う、うん……」 「大丈夫だよ~京くんもきっとわかってくれるって…」
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