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「ね、ねぇ…有栖…」
「ん?なぁに~?」モグモグ
唐揚げを頬張りながら返事をしてくる…
可愛いな…この子…
「ど、どうやって…京太くんに話しかけたらいいのかな…?」
「…………千代…前はすんなり自然に話しかけられてたじゃない…」
「だ、だって…!もうなんだかんだで話してない期間が10日になっちゃったんだよ?」
「か、数えてたんだ…」
「い、いつも寝る前にベッドの中で…今日も喋れなかったなぁって…思って泣いてたから…」
「よ、よく鬱にならなかったね…」
だって…
好きな人と話せないのがこんなにツライなんて
授業は頭に入って来ないし…
寝ても覚めても京太くんばっかりで…
でも…自分が悪いから話しかけられなくて…
そうやって毎日過ごしてれば…
涙の一つや二つ…
正確にはあの日以来毎日泣いてたからね…
「まぁ、今日私と凪で何とかするからさ!放課後までに準備しときなよ~」
「…え?えええぇぇぇ!?き、今日やるの!?」
「当たり前じゃない!善は急げだよ~」
「こ、心の準備が…」
「弱気なこと言ってないで…授業で言ったら後二時間あるし~」
それしかないじゃない…
有栖の提案で今日早速再度告白することになった…
な、なんて言おう…
私が一人で悶々していると…
「京太いるー?」
何処かで聞いたことのある声が教室のドアから聞こえてきた
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