お互いの気持ちっ!恋と恐怖はどちらが勝つか…

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…………………… ………… …… 「ふんふ~ん♪……あら、美春、京ちゃんおかえりなさーい」 「…………」 「…………」 さまざまな思いをあの場所に残したまま帰宅…… 「あら?……ふふっ、青春ねぇ」 「………なによ」 姉さんが母さんを睨む 「なんでもありませーん」 そう言って母さんはエコバックを持った 「さて、じゃあ、お母さん買い物に行ってくるから、留守番お願いね~」 母さんは玄関を出ていった 「…………」 「…………」 重い沈黙…… それを破ったのは姉さんだった… 「…………京太…怒ってる?」 「……え?」 もっとなにか違う言葉をかけられると思った 「そりゃあ…怒ってるけど…」 「…………」 「姉さんが…泣いてたから…」 「…………」 姉さんは黙っている… 「………だから……その…」 ギュッ…… 「え?」 一瞬何が起こったか全くわからなかった… 柔らかい感触… 俺は姉さんに抱きしめられていた… 「えっ!えっ!?」 「ごめんね……ごめん…京太…」 姉さんが抱きしめる力を強くする… 「あ…え?…ね、姉さん?」 「…………」 な、泣いてる? ど、どうして? 「……ごめんね…グスッ……こんな風になっちゃって…」 「姉さん……」 「京太も…グスッ…千代ちゃんのこと…好きだったんでしょ…?」 「……うん」 姉さん…わかってたんだ… じゃあ、一体なんで… なんであんなこと…
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