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放課後…
「な、凪さん…」
「なんだよ京太、急に敬語で」
「私めにデートとはなにか教えていただけませんか?」
「はぁ?」
五時間目を終えた休み時間もその後の六時間目も必死に考えたが…
「デートって何したらいいかわからないんですよ…」
いや、これわりとマジで
「うーん…俺らのデートは毎度毎度近場で済ましてるからなぁ…」
「近場じゃもちろんダメだよね…」
「まぁ、ダメってことはないがせっかくの日曜日なのに見知ったところを回るっていうのもなんか味気ない気がするよな」
「だ、だよな……」
やっぱりそんな簡単な感じで済ましちゃダメか…
「うーん…どこかテーマパーク的なところに行ってきたらどうだ?」
「テーマパーク…それだ!!」
「そんなの一発で思いつきそうなことだけどな…」
たしかに…
「しっかり下調べはしておいたほうがいいぞー?意外と値段が張ったりとか大して面白いイベントとかやってなかったらデートがグダグダになるからなぁ」
「……ですよね」
「初デートなんだからお前がしっかりしろよー」
「ぜ、善処します」
できるかな…
「奥田くん」
「あ、な、なに?」
突然女の子から声をかけられた
えっと…この子は…
あ、あの子だ!
(92ページ初登場の少女です)コソコソ
な、名前…まだ思い出せません…
すみません…
「お姉さんが呼んでるよ?」
「え?あ、うん、ありがとう」
「ふふっ、どういたしまして」
この前の時とは違ってどもらずにお礼を言えた
俺も少しずつ変わってきてるってことかな?
それもこれも千代たちのおかげだな…
みんなにはホント感謝だ
まだ完全に治ったわけじゃないけどね
「……京ちゃん…お姉さんと仲いいんだね」ボソッ
「え?」
なんか今…俺の名前が…?
「お姉さん、待ってるよ?」
「え?あ、あぁ、うん」
聞き間違いかな?
俺は腕を組んでドアのところに立っている姉さんのもとに向かった
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