初デートっ! デートって…何したらいいんだ?

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屋上… 「…………」 「…………」 今、姉さんと千代は向かい合って立っている 風の少し強い放課後… 何が始まるんだろ… 姉さんは多分もう怒ってないと思うけど… 千代はまだ怒ってると思ってるみたいだし… まさか姉さんも…まだ… 「……千代ちゃん」 「……!は、はい!!」 姉さんが沈黙を破った 強い風が二人の髪をなびかせる ど、どうなるんだ…? 俺はいつでも止めに入れるように少し身構えた… 「…………」 「……っ!!」 姉さんが無言で千代に近づいていく や、やっぱり荒いことするつもりなのかこの姉は! 俺が止めようとした瞬間… 「京太の好きな食べ物…知りたくない?」 「え…?」 ズコーッ! 俺その場で盛大にすっ転んだ 「そんなこと!?」 「なによ…女の子同士の会話に口出ししないでよね?」 「姉さんがここに呼んだんじゃないか!!」 「うるさいわね……さっき転んだの…漫画みたいだったわよ?」 「誰のせいだ!」 何がしたいんだこの姉は… 全くわからん 「千代ちゃん…この愚弟の彼女になったからにはもちろんお弁当くらい作ってきてくれるわよね?」 「え…あ、は、はい!そのつもりです」 「ちょ!また愚弟って…」 二度目だよこれで! 「京太の好きな食べ物はナツメヤシなのよ」 「な、ナツメヤシですか?」 「嘘をつくな!」 俺はナツメヤシの存在を今日知ったんだよ? というかなんでナツメヤシの件知ってるんだ? マジで姉さん何者だ? 「何者だろうねぇ~?」ニヤニヤ 「…………」 マジ怖いっす…姉さん… 「本当に好きな食べ物はね…ゴニョゴニョ…」 「あ、そ、そうなんですか!つ、作れるかなぁ…」 耳元で言っているのでなんて言ったのか聞こえなかったが、千代が作れるかどうか不安になるものなのできっとろくなものではないだろう… ……もういいや
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