初デートっ! デートって…何したらいいんだ?

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週末 日曜日 駅前… 午前11時半… 「早く…来すぎたな…」 待ち合わせは12時ちょうど… 三十分前か…緊張し過ぎだな…俺… 以下…回想… ―――――――――――――――――――――― 屋上… 「ホント…姉さんには常に一本取られっぱなしだな…」 「美春先輩…恐ろしいよ…」 二人で姉さんの出ていった後をぼーっと眺めていた なんだかんだ言っても姉さんは色々心配してくれてたんだな… 千代のことも全然怒ってなかったし… あ、そうだ… 「ねぇ、千代」 「ねえねえ、京太」 二人共ほぼ同時に声を掛け合った 「いいよ、千代からどうぞ?」 「いやいや、京太から…」 お互い相手に先に言ってもらおうと譲り合い… 「いやいや、どうぞ?」 「いえいえ…そちらから」 「…………」 「…………」 「ふふふっ」 「ははっ、馬鹿だな…俺たち」 「ふふっ、だね!」 二人向き合って笑い合う あぁ、いいな…こう言うの… よしっ! 「「遊園地に行こうよ!」」 今度はまた被ってしまった… 「あ…」 「……///」 少し顔を赤らめてはにかむ千代… 可愛いなぁ… 「こういう時だけはタイミングぴったしなのね…さっきまで譲り合ってたのに…」 「ホント…息ぴったしだ」 また、笑い合う こんな感じでデートをすればいいのかな? 「イチャイチャ中ごめんなさーい…」 「「っ!!!」」 ここで姉さん登場… い、いつの間に? 「デートするんでしょー?だったらこれ」 そう言って渡してきたのは… 「遊園地の券?」 「友達から奪ってきたわ」 奪うなよ… 「これで遊んできなさーい…」 奪ったのじゃなんかスッキリ遊べないよ 「それは嘘よ」 また心読まれた… 「じゃ、ほんとに帰るから…イチャイチャも私にばれないようにやりなさいよー」 それは至難の業だと思う 千代を見る 千代も俺のことを見ていた 「か、勝てないなぁ」 「だ、だねー」 二人してその場で苦笑いしながら立ちすくむしかなかった ―――――――――――――――――――――― 回想終わり
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