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「つ、次はもうちょっと落ち着いた乗り物に…」
「う、うん…そうだね!え、えーっと…」
千代はそう言ってあたりをキョロキョロと見回す
「あ、あれなんかどうかな!」
お化け屋敷…
「千代…本気で言ってるの?」
「え…うん、本気だよ」
怖いもの平気な娘だったんだ…
見た感じ絶対ダメそうだと思ったんだけど
まぁ、千代がいいって言ってるなら…
「じゃあ行こうか…お化け屋敷…」
「え?」
「お化け屋敷一組様ごあんなーい!」
お節介な定員にそのまま押し込まれた…
どうやら…目が回っていて指さした方とは違うとこを見ていたみたいだ…
……………………
「こ、怖いよぉ…」
「…………」
お化け屋敷の中は暗くほぼ手探りで歩いていく感じだ
隣で必死にしがみついてる千代の顔を見るのが精一杯な暗さだけど…
チキンな私ですが実はおばけとかそういった類は怖くなかったりする
暗いところは結構好きだし、長年ビビりをやっていたせいか結構いろいろなことに敏感なので脅かされることにはいち早く反応できる…と思う
それに今まではそんないるかいないかわからない存在よりもよっぽど人間関係のほうが怖かったしね…
ホラー映画とかも結構イケる人なんですよ?
とか、わけわかんないこと考えてないと俺の理性がもたないんですよ…
隣ではガッチリと俺の腕をホールドしている可愛い彼女がいて…
怯えてカタカタ震えながら涙目になってる姿も可愛いし
なによりあたってるんですよね…男の子の夢が…
しかも結構しがみついてる感じだからそれはもう…ムニュウ…っと…
ここまでされて気づいたけど千代は結構着痩せするタイプなのか見た目よりもかなり大きく感じます…
「ぜ、絶対離れちゃダメだからね!」
「…………」
「ちょ、ちょっとぉ!だ、黙らないでよぉ…」
「ご、ごめん…」
俺はお化けでも怖さでもなく理性と戦っている真っ最中です
「……あ、そろそろきそう…」
「え?え!?な、何が!?」
キョロキョロとさっきと同じようにあたりを見渡す千代
だけど多分…脅かしてくるのは…
ウガァー!
「きゃぁぁぁあああ!!」
前からだよって言おうとしたら出てきました
さっきよりも強くしがみつく千代…
ゆ、夢が!男の夢が俺の腕で潰れてる!!
や、柔らかい…
……じゃなくて!!
「千代、ちょっと離れて…」
「いや!離れないで!」
もつかな?俺の理性…
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