初デートっ! デートって…何したらいいんだ?

18/19
前へ
/226ページ
次へ
…………………… あたりも暗くなってきた夕方… 「暗くなってきたねぇ」 「だねぇ」 クッキーを食べた後はカップがグルグル回るやつやら、あの船がグルグル回る感じのやつやらたくさんのアトラクションを楽しんだ なんか…回るやつしか乗ってなくね? そして今はベンチに座って二人で黄昏れています 「ねぇねぇ!最後に観覧車乗ろうよ!」 「お、いいね!観覧車!」 再びテンションが上がる 小さな頃はあれに乗って下を眺めるのが楽しみだったなぁ やっぱり少し成長した今でも遊園地に来るっていうのは楽しいものだ… 最後は観覧車でしめよう! 「けってーい!じゃあ早速行こうよ!」 「うん!行こうか!」 …………………… ゴト…ゴト… 小さな音を立てて観覧車はグングンと登っていく 「わぁ!すごい高いよ!」 「そうだねぇ…」 こうやって小さくなる街を…幼稚園の頃は母さんと一緒に見てたなぁ 2周3周は当たり前だったなぁ 母さんは嫌な顔ひとつしないでいうこと聞いてくれたっけ… 1人残った父さんが寂しそうな顔してたのもはっきりと思い出せるよ… あの頃は…楽しかったなぁ… 「京太…泣いてる?」 「…え?」 気づいたら涙が流れていた ちょっと昔のこと思い出しすぎたかな… 「ど、どうしたの?」 「ううん…昔のこと思い出してて」 「昔のこと…かぁ…何か観覧車に思い出でもあるの?」 「うーん…特に観覧車だけってわけじゃないんだけどね…」 「そっかぁ…私も小さい頃よく乗ったっけ…」 「なんだか…うれしいね…」 「え?」 「千代とこうやって一緒にデートして、思い出がある観覧車で二人きりで乗って…俺…前ならこんなこと全然考えられなかったよ…ありがと…」 「…っ!そ、その笑顔は…反則だよ…」 千代は顔を真っ赤にして目を逸らした 「も、もう!そういうのは言いっこなしだよ!私だって嬉しいんだから」 そう言って抱きついてくる… 2人は自然と目が合う もうそろそろてっぺん… 千代が目を閉じた 俺は触れるだけのキスをてっぺんにつくのと同時にしてあげた 緊張はない…なんだかずっとこうしたかったみたいに…体がすっと動いていた 「千代…好きだよ」 「も、もう!そういうの…ずるいよ…」 そう言って恥ずかしそうにはにかんだ千代は最高に可愛かった
/226ページ

最初のコメントを投稿しよう!

662人が本棚に入れています
本棚に追加