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「本当に家まで送らなくてもいいの?」
「うん!気持ちは嬉しいけど…」
駅前にまで戻ってきました
電車を降りて歩きながら話しているところです
「んー!」
千代が大きく伸びをした
「私今すっごく幸せ!京太とデートできたし、キ、キスまでしてもらっちゃったし…///」
「あ、そ、そうだね…」
「も、もう!恥ずかしいよぉ!」
バシッ!バシッ!
「い、痛い…」
照れるならわざわざ言わなくてもいいのに…
しかし我ながらすごいことしたなぁ…
あんな恥ずかしいことができるなんて…
ちょっと前の俺ならキスどころかこうやって遊びに行く事すらできなかっだろうからなぁ…
「ねぇねぇ!今度のデートはどこ行こうか?」
「それはちょっと気が早くない?」
「いいの!こうやって考えるだけでも楽しいんだから!」
そう言ってまた腕を絡めてくる…
本当に可愛い彼女だ
「うーん…そうだなぁ」
「やっぱり無難に映画とか?」
「つまんなかったらどうしようもないよ?」
「たしかに…でもそういうのもデートじゃない?」
ニコッと笑いかけてくる
こんなに幸せでいいのだろうか…
「あ、もう着いちゃった…」
「あ…」
気づけばもう俺の家の前だった
「やっぱり送ったほうが…」
「……ううん、ホントはもっと長くいたいけど…」
「え?じゃあなんで?」
「なんか今幸せすぎて…ここで全部の幸せを使っちゃうのがもったいないかなって…おかしいよね?幸せなんて減るものじゃないのに…」
「千代…」
そうだよな…一回傷つけちゃったもんな…
「大丈夫だよ」
「え?」
だから安心させてやるために俺は言ってやるんだ…
「俺は千代のこと大好きだもん…」
「……わ、私も大好きだよ///」
こうやって安心させてやるのが一番だ
「でも今日は送ってくれなくてもいいよ?明日からもいっぱい思い出を作れるからね!」
「わかった…千代がそう言うなら…」
千代は抱きついていた腕を離す
「じゃあ、また明日ね!京太!」
「また明日…千代」
別れようとしたその時…
「お、京太じゃないか!」
久々に聞いたこの声の主は…
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