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「……え?」
怒って…ない?
どころか笑ってる…
「ふふっ!はっはっは!」
え…怒らないの?
というか…
「あ、あの…わ、笑いすぎですよ…」
お父さんは腹を抱えて笑い転げていた
酷くない?
「あ、あぁ、すまんね…勘違いさせちゃったみたいだから…千代ちゃん…京太のためにそんな必死でうれしくて…」
とてもそんな風には見えませんでしたけど?
「ごめんごめん!だからそんなむくれた顔しないで!」
私は冷ややかに彼氏のお父さんを見つめた…
「はっはっは!息子の彼女に嫌われてしまったか!」
た、楽しそうだなぁ…
「いやいや…ほんとにごめんね!別に君と京太の中を引き裂こうとしたんじゃないんだよ」
「え!?そ、そうなのですか?」
「当たり前じゃないか!息子の彼女を勝手に言いくるめて絶縁でもさせたら私は京太に殺されてしまうよ」
さ、さすがにそこまでは…
「いや、何が言いたかったかというとね…京太はあんな性格だから…嫌になることもあるかもしれないし、もしかしたら君自身が傷つくこともあるかもしれない」
「それは!」
「まぁ、今の千代ちゃんの態度を見たらいらない心配だったようだけどね……それで…もしそうなってもまだ長い人生だから好きな人なんていくらでも出来る…って思って欲しいんだ…」
「そんなこと思えませんよ!」
「今すぐじゃなくて…その時になったらだよ…要は難しい性格の京太にずっと縛られないで欲しいってことだ…」
「…………あ」
「千代ちゃんが京太のことをずっと守らなきゃ!とか…別に思わなくてもいいってこと…いつでも私や妻…美春を頼っていいんだよ?」
「…………」
そ、そういう…ことかぁ…
ってことは…
「私…勘違いしてめちゃくちゃ恥ずかしこと言ってました…よね」
「だからつい腹抱えて笑ってしまったんだよ…ぷぷっ!」
あ、あぁ……
「は、恥ずかしい!」///
私はその場にうずくまって顔を覆い隠した
彼氏のお父さんの前で勘違いで惚気けて、挙句に怒鳴るとか…
恥ずかしすぎて…
「し、死にたい……です」
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